ソロキャンプの始め方 完全ガイド|寝袋を忘れて標高1500mで凍えた私が、6年かけてわかった正しい順番

始め方

先に結論を言います。ソロキャンプを始めるのに、完璧な装備は要りません。必要なのは「失敗しても致命傷にならない条件」で初回の場所を選ぶこと。それだけです。

なぜ言い切れるかというと、私はその逆をやったからです。

6年前の8月下旬、初めてのソロキャンプで私が選んだのは、自宅から車で3時間の「ほたか牧場キャンプ場」でした。標高はおよそ1,500m。真夏だから寝袋は要らないだろうと、持って行きませんでした。

結果、夜の気温は15度以下。寒くて眠れませんでした。ハーフパンツで行ったので、日中はアブに刺されまくりました。2,000円で買った安いLEDランタンは1個だと思ったより暗く、夜の作業はほぼ手探り。初回として、けっこう散々です。

それでも星空は想像以上にきれいで、「また来よう」と思って帰りました。この記事は、あのときの自分に渡したいガイドです。

なぜ、みんな始められないのか

始められない理由の多くは「準備が完璧じゃない気がするから」です。道具の比較記事は無限にあり、読めば読むほど「まだ足りない」気になります。

でも、私の初回の失敗を見てください。寒さ・虫・暗さ——どれも「知識が足りなかった」のではなく、「体感したことがなかった」だけです。そして体感は、行かないと手に入りません。

初回を安全にする3つの条件

初回の目的は「快適に過ごすこと」ではなく、「失敗しても帰れること」です。場所選びでほぼ決まります。

  1. 自宅から近い場所を選ぶ(目安は車で1時間圏内)。私は3時間かけて行きましたが、初回は「何かあったら帰ればいい」と思える距離が正解です。ソロは交通費も全部ひとり持ちなので、遠いと往復だけで財布が痛みます。
  2. 標高を確認する。私の失敗そのものです。標高が100m上がると気温は約0.6度下がると言われます。標高1,500mなら平地より9度前後低い計算で、真夏でも夜は長袖と寝袋が要ります。予約前にキャンプ場の標高を検索してください。
  3. 管理棟・売店があるキャンプ場を選ぶ。忘れ物や困りごとを現地で吸収できます。初回は「不便を楽しむ」より「保険がある」を優先していい。

ちなみに私の初回、片道3時間の道のりでかかった交通費は、軽ワゴンでガソリン代が約5,000円、高速代が約5,000円。1泊の遊びに交通費だけで1万円です。ソロは割り勘ができません。近場を選ぶ理由は、安心だけでなく財布のためでもあります。

初回の道具は「最小限+安物でいい」——私の実録リスト

私が初回に実際に買ったものと値段です。

買ったもの実際の価格
テント6,000円
チェア2,500円
テーブル1,000円
シングルバーナー4,000円
焚き火台2,000円
収納ボックス2,000円
調理ナイフ2,000円
カッティングボード1,000円
LEDランタン2,000円
シェラカップ1,000円
クーラーボックス2,000円
カトラリー類(100均)数百円
合計約26,000円
初めてのキャンプ。ソロデュオ。

見てのとおり、全部で3万円しませんでした。そしてこのリストには致命的な抜けが1つあります。寝袋です。私は「真夏だから」と外し、その夜に後悔しました。

つまり初回の教訓はこうです。高いものは要らない。ただし「寝る道具」だけは削ってはいけない。

道具の詳しい選び方と現在のおすすめは、別記事「予算5万円で揃えるソロキャンプ道具一式」にまとめています。ただ、初回はレンタルや手持ちの毛布で代用してから買い足す、でも全く問題ありません。

【内部リンク: ハブ2「予算5万円で揃えるソロキャンプ道具一式」】

初回で観察してほしい3つの体感

初回は「テストの日」だと思ってください。私が初回に体感して、その後の買い物の基準になったのは次の3つです。

  • 夜の寒さ:真夏の標高1,500mで15度以下。この体感がなければ、私は今もシュラフ(寝袋)の重要性を疑っていたと思います。
  • 夜の暗さ:安いLEDランタン1個では、サイト全体はまったく照らせません。今は複数個持ちが前提になりました。
  • :夜の静けさは、正直「周りのキャンパー次第」です。隣のサイトから動画の音声が聞こえてくる夜もあります。静けさを求めるなら、サイト間隔の広い場所や時期選びが効きます。

ついでに正直に言うと、夜は怖くありませんでした。始める前は「ソロの夜は不安では」とよく聞かれますが、少なくとも管理されたキャンプ場では、怖さより「隣がうるさい」のほうが現実的な問題でした。そして、星空は本当にきれいです。あれは写真では伝わりません。

「買ってから行く」ではなく「行ってから買う」

まとめると、順番はこうです。

よくある順番おすすめの順番
比較記事を読み込む → 完璧に揃える → 遠くの絶景キャンプ場へ近場・低標高・管理棟ありを予約 → 最小限+代用品で行く → 体感した不足だけ買い足す

6年やって、道具はどんどん増えました。そして正直に言うと、使わなくなった道具もたくさんあります。最初に完璧を目指して揃えたものほど、後から「自分のスタイルに合わない」とわかる。あなたの買い物の精度を上げるのは、レビュー記事ではなく、あなた自身の初回の体感です。

だいぶ増えたギアたち

よくある質問

Q. 初回の予算はいくら見ればいいですか?
A. 私の初回実績は約26,000円(寝袋なし・これが失敗)でした。寝袋を含めて3〜4万円あれば、安物中心で一式そろいます。レンタル併用ならさらに下げられます。

Q. ソロキャンプの夜は怖くないですか?
A. 私は怖くありませんでした。管理棟のあるキャンプ場なら、現実的な悩みは「怖さ」より「隣のサイトの生活音」です。

Q. 最初の1つだけ道具を買うなら何ですか?
A. 寝袋です。理由はこの記事のとおり、私が寝袋なしで標高1,500mの夜を過ごしたからです。快適装備は全部あとから間に合いますが、睡眠だけは当日リカバリーできません。

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